次亜塩素酸って、何？
最近、テレビのコマーシャルでよく見かけるのがパナソニックのジアイーという次亜塩素酸を使うという空間除菌脱臭機です。
新型コロナウィルスなんかにも、なんとなく効果ありそうだけど、価格がけっこういい値段なので、ちょっと簡単には変えないかな、と思ってしまいます。
この次亜塩素酸、ってなんとなく難しそうな名前だから効果ありそう、と思うのは私だけでしょうか。
ということで、この次亜塩素酸っていうのは、そもそもどんなものなのか、調べてみました。
次亜塩素酸には2種類あり、似て非なるもの
次亜塩素酸、と一口に言っても、大きくは2種類あるようです。
- 次亜塩素酸ナトリウム
- 次亜塩素酸水
この２つ、両方とも次亜塩素酸がついているから、似たようなものかと思ったらそうでもないらしいのです。
次亜塩素酸ナトリウムの代表は、なんとハイターなんです。
ハイターって、知らない人もいるかな。
あのアタックとかの洗剤とか、サクセスなどの育毛剤のメーカーである、あのKAO（カオ―）で昔からある、漂白剤のハイターです。
このハイターは次亜塩素酸を薄めた液体らしいのです。と言っても、次亜塩素酸ナトリウムをうすめたものです。
同じ次亜塩素酸でも、この次亜塩素酸ナトリウムからできているハイターの効果は、漂白です。
それに対して、新型コロナ騒ぎでよく言われる次亜塩素酸は、次亜塩素水のことなんです。
次亜塩素酸は、殺菌料の一種なので、殺菌、除菌、またウィルスに対しても有効なものです。
しかし、次亜塩素酸ナトリウムにはそういった効果はありません。
カオ―のサイトでも、次のような注意書きがあります。
Q.
「ハイター」や「キッチンハイター」から次亜塩素酸水が作れるの？
A
「ハイター」や「キッチンハイター」から「次亜塩素酸水」を作ることはできません。
「次亜塩素酸水」は殺菌料の一種であり、塩酸又は塩化ナトリウム水溶液を電解することにより得られる次亜塩素酸を主成分とする水溶液です。液性は酸性で、用途などによって微酸性、弱酸性，強酸性などに調整されています。
https://www.kao.com/jp/qa/detail/20399/
さらに、
「ハイター」と「キッチンハイター」は次亜塩素酸ナトリウムを主成分とした塩素系漂白剤で、液性は非常に強いアルカリ性です。
https://www.kao.com/jp/qa/detail/20399/
成分、液性ともに「次亜塩素酸水」とは異なりますので、これらの製品を薄めても「次亜塩素酸水」を作ることはできません。また、他の成分と混合することで「次亜塩素酸水」を作ることができるどうかの確認もしておりません。
「ハイター」と「キッチンハイター」を薄めた液や、他の成分と混合した液を「次亜塩素酸水」の代わりに使用することは避けてください。思わぬトラブルを招く場合があります。
つまり、次亜塩素酸ナトリウムはアルカリ性で、その効果は漂白、次亜塩素酸水は酸性でその効果は殺菌など。
だから、ハイター＝次亜塩素酸ナトリウムを薄めても、殺菌効果のあるものにはならない、ということです。
むしろ、ハイターなどの塩素系漂白剤は、酸性タイプや塩素系の製品と混ざると、有害なガスを発生してしまうのです。
したがって、殺菌、除菌などの目的に対して有効なのは、正確には次亜塩素酸水なのです。
実際、新型コロナ感染の今の状況からかAmazonで次亜塩素酸水と検索すると、たくさんの商品が出てきます。
やはりこの時期、除菌、殺菌、抗菌、滅菌という宣伝文句は効果があるのでしょうね。
だから、パナソニックも、ジアイーノのコマーシャルに力を入れているのかな。
でも、実際に効果があるのであれば、どんどん宣伝して普及してほしいものですね。
