ゴースト血管とは?
昨日のNHKスペシャルで「ゴースト血管」なるものをやっていた。
ご覧になった方はどんなものかもう知っているとだろうが、ゴーストだけにけっこう怖い話なので、もう一度おさらいしておきたいと思う。
ゴースト血管とは、簡単に言えば、血液が流れなくなった血管のことである。血管と言ってもここで対象とするのは毛細血管だ。
指先から、足先まで少しでも傷つけば、血が出るのは、毛細血管がしっかりといきわたっているということだろう。
この毛細血管に血液が流れなくなってしまった状態が、ゴースト血管ということになるのだが、なぜ血液が流れなくなってしまうのか。
加齢、つまり年を取れば毛細血管の数は減っていくらしいが、それだけが原因ではないようである。
しかしながら、我々50代にとっては、毛細血管のゴースト血管化を防ぐことは、まさにアンチエイジング対策でもあるようだ。
ちなみに、NHKのためしてガッテンでも、過去にこういったテーマをやっていた。
年代に関係なくゴースト血管には注意する必要があるようだが、50代という中年から高齢者への曲がり角にいる僕らにとっては、アンチエイジングの重要なポイントなのかもしれない。
ということで、ゴースト血管について、ポイントを整理してみた。
ゴースト血管になる要因とチェックポイント
ゴースト血管の自覚症状
毛細血管がゴースト血管になってしまうと、その部位が必要とする栄養素が毛細血管から運ばれなくなるのと同時に、その部位で不要になったもの、あるいは排除すべきものを運び出せない、つまり不要なあるいは排除すべきものがたまってしまうことになる。
それによって、その部位での問題が発生する。
従って、毛細血管がゴースト血管になっても、自覚症状としてゴースト血管であること示すものではなく、その部位で別の病名での疾患、症状としてあらわれるようだ。
その症状を引き起こすひとつの要因として、ゴースト血管というものが考えられるということで、ゴースト血管そのものを自覚症状で認識するのは難しいようである。
では毛細血管がゴースト血管になる要因はどんなことがあるのか、まずはそこのところを整理してみる。
ゴースト血管になる要因
- 糖質の過剰摂取
- 高血圧
- 運動不足
- 睡眠不足
ゴースト血管で最も注意すべきは食生活、特に糖質の過剰摂取が血管を傷つける要因となるようである。糖質の過剰摂取により過剰な糖質が血管壁を痛める成分を作り、それによって毛細血管の壁が傷つき、血液が漏れることによって、毛細血管がゴースト血管になっていくのである。
また、高血圧も血管壁に不要な圧力をかけることになるため血管を痛める要因となる、つまりゴースト血管になる要因として重要なポイントだ。
また、ゴースト血管になるということは、欠陥の中の血流が亡くなるということである。ということは、血流を上げてあげればゴースト血管になりにくい、血流を上げるようなことがされなければゴースト血管になりにくい、ということになる。その血流をあげるられるかどうかは、運動をするかどうか、というところがポイントとなる。
また、毛細血管が作られるのは睡眠しているときということで、当然その修復も睡眠している時に行われる。したがって、必要な睡眠時間が確保できないと、毛細血管が作られない、修復されないということでゴースト血管化が進んでしまうのである。
ゴースト血管を生活習慣から確認するポイント
- 大食いか否か
- お風呂で湯船に入るか否か
- のどが渇きやすいか否か
- 日常的に運動をしているか否か
- タバコを吸うか否か
- 高血圧か否か
- 日中に眠気を感じるか否か
- 年齢はいくつか
上記は、番組で行っていたゴースト血管になるリスクを生活習慣の面から推測できるチェックポイントをリストアップしたものである。いつまで出来るかわからないけど、2018年4月時点では、NHKスペシャルの”ゴースト血管”危険度チェックのページでそれを確認できる。
上のリストのそれぞれで、一番最後の年齢以外は、否であれば、リスクが少ないということになる。その逆であればあるほど、ゴースト血管になるリスクが高くなることになる。
そして、年齢、若くても1から7までの生活習慣によっては、ゴースト血管になるリスクは高くなるが、単純に高齢になるほど、ゴースト血管になるリスクは高くなるのである。
ゴースト血管になるとどうなるのか
ゴースト血管そのものの自覚症状はない、ということだが、実際に毛細血管がゴースト血管化してしまうといろいろな症状の原因となるようだ。そこで、特に50代として気になる症状をリストアップしてみた。
- シミ、皺などの肌の老化
- 認知症(アルツハイマー病)
- 骨粗鬆症
50代以降の人間としては、この3つが特に気になるところである。
重要度としては、2番目の認知症と3番目の骨粗鬆症の方がじゅうようであるのだが、高齢者のほぼ100%が気になるところがシミ、皺などの肌のトラブルではないだろうか。
これがまわりからの見た目の老化、実質的な自分自身の老化の自覚症状をはっきりと認識させるものである。
シミや皺が少なければ、それだけ若く見えるし、若いという自信もわくだろう。
そういう意味では、この点が実質的に50代の人間としては、ゴースト血管を防ごうとするためのモチベーションアップに重要な点だと思うのである。
しかし、単に見た目の問題ではなく、実質的な問題としては2番目の認知症の問題が大きいだろう。
なぜゴースト血管と認知症が関係あるのか、簡単に整理してみよう。
脳内ではタンパク質が作られるが、それが分解されるとできるものにアミロイドβというものがある。これは脳に蓄積すると神経細胞を痛める要因になるので、脳の毛細血管から排出されるのであるが、脳の毛細血管がゴースト血管になってしまうと、このアミロイドβが脳に蓄積してしまう。その蓄積されたアミロイドβが脳の神経細胞を傷つけることによって脳が委縮、アルツハイマー病となる要因になると言われているのである。
まさに我々50代にとっては、怖い話である。
そして骨粗鬆症、これも50代にとって、これから気を付けるべき疾患である。
体の骨は数年ですべての骨が新しく作り替えられているらしい。そのためには常に新しく骨をつくるための材料が必要である。その材料を運ぶ通路が毛細血管なのである。
従って、毛細血管がゴースト血管になってしまうと、その材料が運べなくなる。でも、古い骨はどんどん壊されていくので、新しい骨を作るのが追い付かなくなり、骨がどんどんスカスカになってしまうのだ。
年代に関係ないとはいえ、このように50代にとっては、かなり現実的な問題を引き起こすのが、ゴースト血管なのである。
では、どうしたら毛細血管がゴースト血管になってしまうのを防げるのだろうか。
最後にこの重要なポイントを整理しておきたい。
ゴースト血管を防ぐためには
ゴースト血管になる要因をは叙する
まず基本的に、毛細血管にならないようにするためにはもう一度、毛細血管になる要因を確認しておくのがいいと思う。
ゴースト血管になる要因
- 糖質の過剰摂取
- 高血圧
- 運動不足
- 睡眠不足
特に1番目の糖質の過剰摂取にまず注意することが必要だろう。ただ、ここで注意しなければいけないのは糖質を全くとってはいけない、ということではなく、過剰にとってはいけない、ということだろう。
糖質制限が今とても流行っている。実際僕も糖質制限ダイエットでの減量に成功した。でも糖質制限をしっかりやろうとすると、お米は食べられない、パンも食べられない、パスタも食べられない、ということになる。一時的なダイエットのためならひとつの手段としていいと思うが、死ぬまでそれを続けるとなると、生きている中での最も大きな楽しみである食事での、特に日本人の主食となるお米が食べられないことになる。
それでもいい、という人はそうした方がいいと思うけど、それは難しいという人は、単に大食いをしない、というところだけにポイントを置けばいいのではないかと、個人的には思っている。
運動不や睡眠については、出来るだけ普段お生活の中で、意識をしてその時間を確保するようにするしかないだろう。
スキップで血流を上げる
この番組でのお勧めのゴースト血管対策は、スキップをする、とのことであった。
1回20歩のスキップを朝昼晩の3回行うというものである。
これは血流をよくするために有効な手段とのことである。
なぜスキップなのか?
それはスキップがふくらはぎの筋肉を動かすには、効果的な動作だから、ということである。
ふくらはぎは、第2の心臓と言われるくらい、血流をよくする部位と言われている。そこで、そのふくらはぎの筋肉をしっかりと動かして全身の血流をあげるために、スキップが有効だる、ということなのだ。
ということは、単純にウォーキングでもそれなりの効果はあるだろう。
またジョギングならなおさら効果があるのではないだろうか。
ただ、スキップであれば、その場で動かずに、少ない回数でも効率的に血流を上げることが出来る、ということだと思う。
スキップ以外で無理なく血流を上げる方法
スキップが出来ない、という人はどうすればいいのか。
その場合は、次のような方法でも無理なく血流を上げる効果があるとのことである。
- かかとの上げ下げ
- 腹式呼吸や深呼吸
スキップは出来ない、大変だ、という人は、立ったまま、かかとを上げたり下げたりするだけでも効果はあるとのこと。
そしてそれも難しい場合は、腹式呼吸や深呼吸でも血流をよくする効果はあるようだ。
深呼吸なら体を動かすのが難しい人でも無理なくできる。
ゴースト血管を予防する食べ物
ゴースト血管は食べるもので予防もできるようだ。
次のような食材が有効らしい。
- 漢方薬のケイヒ
- シナモン
- ヒハツ
- ルイボスティー
個人的な話をすれば、ルイボスティーはほぼ毎日飲んでいる。続けよう。
3番目のヒハツというのは正直なところ始めて聞いたものである。
シナモンはうちでもパウダーを買ったりしているので、かみさんや娘が使っているようなので、僕も使うようにしてみよう。
ただし、シナモンは過剰摂取には要注意とのことである。
調べてみると、シナモンにはクマリンという成分が入っていて、それが肝臓に負担をかけるらしい。ただし、セイロン産のシナモンはそが少ないとのこと。それでも過剰にとることには注意するべきだろう。
特に妊婦さんには注意が必要らしいので、妊娠している方は避けるか、医者と相談した方がいいようだ。
以上、ゴースト血管について整理してみたが、我々50代またそれ以降の高齢者にとっては、毛細血管がゴースト血管にならないようにすることは、強力なアンチエイジング対策にもなるようだ。
いい勉強になった。