明晰夢とは
睡眠中、誰でも夢を見ると思う。
朝起きた時に覚えていなくても、必ず見ているはずだ。
時には、その夢の内容をはっきりと覚えていることもあるだろう。
でも、ほどんどの場合、夢の中の世界は、現実とは全く違った世界ではないだろうか。
例えば、昔同僚だった人と、したこともないような仕事をしていたり、まったく行ったことがないようなところが場面だったり、などなど。
全く知らないような人が、夢の中ではよく知っている人になっていたりすることもある。
夢とは、とても不思議な世界である。
僕は、毎日夢を見るのが楽しみである。悪夢の時もたまにあるが。
その夢の中でも、一番見たいのが明晰夢である。
明晰夢とは、睡眠中の夢の中で、自分がここは夢の中だ、と自覚する夢のことである。
つまり、ここは現実世界ではなくて、自分の夢の中だという意識、その意識は目覚めている時と同じ意識を持つことである。
夢の中で、これは夢の中だ、と自覚できると、現実では出来ないようなことが簡単に出来るようになったりするのだ。
だから、明晰夢を見たいのだ。
明晰夢は見ようと思って簡単にみられる夢ではない
明晰夢を見たい、と思っても、なかなか見られるものではないのだ。
いくら寝る前に、夢を見たら、ここは夢だと自覚しようと思って寝ても、普通の夢で終わってしまう。
つまり、夢の中の世界の自分で終わってしまうのだ。
明晰夢を見たい、でも、明晰夢を見るのはとても難しいのである。
以前、明晰夢を見るために、けっこうそれに関する本なんかも読んだ。
その時は、たまに明晰夢を見られた。
明晰夢を見るのに効果的だと言われているのは、いわゆる夢日記を付けることだ。
夢日記、つまり寝ている時に寝た夢を出来るだけ覚えておいて思い出し、それを日記のように記録しておくのだ。
僕も、一時期、夢日記を付けてみた。
でも、なかなか見られなかった。
明晰夢を見るのは、とても難しいことなのだ。
明晰夢の中では、空を飛ぶことも簡単にできる
なかなか見られない明晰夢だが、見られたことは何度かある。
夢の中で、これは夢の中だ、気づいたとき、すなわち明晰夢になった時は、とても嬉しかった。
僕が明晰夢だとわかった時にまずやってみるのが、空を飛ぶことである。
子供のころ僕は、明晰夢ではない普通の夢で、よく空を飛ぶ夢を見たことがある。
だからだろうか。明晰夢とわかった時は、空を飛ぼうとして見るのである。
そうすると、飛べるのである。
けっこう高くまで飛んで、始めてみるような景色のはずなのに、綺麗に鳥観図のような町を見下ろすことが出来るのである。
そして、明晰夢になった時の景色は、とても色鮮やかな世界になるのだ。
なんでも好きなようなストーリーにできるとは限らないが、ある程度、夢の中のストーリーをコントロールするようにはできる。
ただ、明晰夢だとわかったときは、興奮して、すぐに夢から覚めてしまう、つまり現実の世界に起きてしまうのだ。
だから、明晰夢でいられるのは、ほとんどの場合、ごく短時間であった。
でも、その短時間の明晰夢も、最近ではほとんど見られなくなってしまった。
その理由としては、普段起きている時に、明晰夢のことを考える時間がほとんどなくなったためだと思われる。
明晰夢をたまに見られたようなときは、明晰夢について、いろいろと実際に現実の世界で調べたりしていた時だった。
そこで、たまたま明晰夢のことを思い出したので、ここに記録してみようと思ったのだ。
明晰夢、明晰夢、明晰夢、と心で唱えて、同時に、ここは夢の中である、ここは夢の中である、ということを常に考えるようにすると、明晰夢を見やすくなるともいう。
今夜は久しぶりに明晰夢を見られるだろうか。
明晰夢の中で、また思いっきり綺麗な街を見下ろすように空を飛んでみたい。