雪道

【雪の日の車の運転】東京でも久しぶりの積雪

先日、関東平野部で、久しぶりに積雪になるような雪が降った。

東京、千葉、神奈川、埼玉など、普段、ほとんど積雪のないようなところでも雪が積もったのだ。

5~10㎝以上は積もったところが多かった。

いわゆる積雪地帯、以前住んでいた長野なんかでもそうだったが、冬は雪が降る、そして積もるのは当たり前、のような地域では、雪がそのくらい積もったからと言って、それほどどうってことはない。

でも、年に一度、積もるか積もらないか、というような東京圏では、ちょっとした積雪でも、大きな混乱をもたらす。

滑って転んでけがをした人も少なくないようだ。

そして、特に影響を受けるのが、車だ。

理由は主に次のような点だろう。

  • 車のタイヤが冬用になっていない。普通タイヤで走ってしまう車が多い。
  • 雪道の車の走行になれていない。走れるからと言って、走るけど土まれない。

雪の日でも普通タイヤで車を運転してしまう

東京などの都市圏で、冬になったら、具体的には11月または12月の初めには、車のタイヤを普通の夏タイヤから冬用のスタッドレスタイヤに変える人はそう多くはないのではないだろうか。

うちの場合は、長野に以前住んでいた家がまだあるので、そこへ行くためにも12月には車のタイヤはスタッドレスに替えている。

長野に住んでいたころは、それが当たり前で、自分でいつもタイヤ交換をしていたので、今もそうしている。

でも、ここら辺に住んでいる家の車のほとんどは、夏用の普通タイヤのままである。

そして、道路を走っている車のほとんども、普通タイヤのままである。

確かに、振りはじめや、幹線道路など、雪が積もりにくいところでは、それでも走れてしまう。

でも、その走れてしまう、ということが問題なのだ。

なぜか?

雪道では、走れても止まれないのである。

積雪路や凍結路では、普通タイヤでまともに走れないこともある。そうなれば、車は使わないようになるだろう。

でも、走れてしまうぐらいだと、そのまま車を走らせてしまう。

ただし、その場合、泊まろうと思ってもスリップして止まれない、曲がろうとしたらスリップして曲がれない、ということになりかねないのだ。

だから、結果として今回も、雪が原因での事故が東京近辺で多発している。

積雪路や凍結路での、夏用の普通タイヤと、冬用のスタッドレスタイヤの性能差は、とても大きいのだ。

それは、長野にいたころ、十分実感している。

今は、あれから20年以上たっているので、ますますその性能差は大きくなっている、つまりスタッドレスタイヤの性能は上がっているだろう。

普通タイヤでも、雪に対応しているというようなオールシーズンタイヤも最近みかけるが、それを使っている人はそう多くはないだろうし、性能も、スタッドレスタイヤよりは劣るだろう。

夏用の普通タイヤで雪道をはしるのは、とても危険なことだということを、都市圏に住む人には知ってほしい。

ただし、都市圏で生活する人が、スタッドレスタイヤを必要とする日は、1年にあるかないか、ほとんどの都市ではないかもしれない。

だから、その数年に一度のためにスタッドレスタイヤを買う人もいないのは確かだ。

であれば、せめて、雪の時に車で走るのなら、チェーンだけでも用意して、雪の時には必ず使うようにしてほしい。

そうすれば、雪の日の東京近辺の事故も大幅に減るだろう。まぁ、無理かな。

雪の日の車の運転にはコツがいる

では、雪の日にスタッドレスタイヤを履いていれば車で普通に走れるか、というとそういうものでもない。

スタッドレスタイヤだって、すべる。夏タイヤに比べれば、遥かに滑りにくいが、それでも限界はある。

だから、いくらスタッドレスタイヤを履いた車を運転するにしても、やは積雪路や凍結路を走るときは、普段の運転とは違うのである。

よく言われるのが、急のつく運転はしない、ということである。

  • 急ブレーキ
  • 急発進
  • 急加速
  • 急ハンドル

積雪路や凍結路でこれらの操作をすれば、ほぼ必ずスタッドレスタイヤでも滑る。

これら級の付く操作をしない、というのが積雪路や凍結路での車の運転の鉄則である。

プロのラリードライバーとかなら別だけど、普通の人は、車が滑り出したらなすすべがない場合がほとんどだ。

だから、とにかく積雪がある道では、このことはよく覚えていてほしい。

夏タイヤなら、余計にそうだ。というか、夏タイヤだったら、積雪するような道は走るべきではないと思う。

冬の車の運転、4WD、4駆の車なら安心?ではない。むしろ危ない時もある

雪道に強いのは、4WD、つまり4駆の車である。

4WDの車であれば、雪道でも、相当な親切、深い雪でなければ走ることが出来る。

FFやFR、つまり前輪駆動や後輪駆動のような2駆の車に比べれば、遥かに走りやすい。

2駆の車では滑って登れないような積雪路や凍結路でも、余裕で登ってしまう。

だから、雪道の多い地域では4WDの車を持っている人が多いのは当然だろう。

もちろん、今は東京圏などでも4WDの車を持っている人は多い。雪などだけでなく、走りに対しても4WDの車は有利な点があるから、特に例えば、GT-Rのようなハイパワーの車も4WDが結構多い。

では、そういった4WDの車に乗っていれば、雪道でも走れるから安心か、というと必ずしもそうではない。むしろ、危ないのだ。

長野にいる頃もたまに下り坂で車が突っ込んでいるのを見たが、その多くは、4WDのSUVだった。

4WDの車は雪道でも平気で走れるが、泊まることに対してのメリットはそう多くはないのである。

特に4WDの車は車重も重いので、泊まりにくいのである。

走れるからと言って、調子に乗って走ってしまうと、泊まろうと思う時、減速すべき時に滑ってしまう。だから、特に下り坂で事故を起こしてしまう4WDの車が多いのだ。

だから、東京などでも、少しぐらいの雪が降っても、4WDの車であれば、夏タイヤでも走れてしまう。でも、止まれない。だから、走れてしまう分、むしろ危険といっても良いのではないだろうか。

どんな車に乗っていても、雪道を走るときは、スタッドレスタイヤを履くか、チェーンをタイヤに着ける。

そして、級の付く操作はしない、これが鉄則なのである。

それをしないから、雪道での事故は、特に東京圏などでは増えてしまうのである。

また、自分がそうしてても、周りの車がそうでなければ、巻き込まれる可能性もある。

雪道は、注意に注意を重ねて運転し、周りの車にも注意しなければいけないのだ。特に、雪道に不慣れな東京近辺などで雪が降った時には。