
親の介護を妻がすべてやってくれるようになったら?
昨年夏の父の入院以来、母は一人暮らしとなったため、僕が週に3日、買い物をして持っていき、昼食を一緒に食べに行ったりしていた。
母は80代後半で、歩けはするものの、杖代わりのカートがないと歩くのが難しく、長くは歩いたりするのが難しい。したがって、買い物にも行けないので、そうしていたのだ。
なんとか、介護認定を受けさせて、介護サービスを使いたいと思い、地域の包括センターへ相談したり、介護サービスを受ける前に利用できる支援サービスを受けたりしたが、うまくいかなかった。
母は2重人格的なところがあり、普通の時はいいのだが、何かのきっかけで突然怒りの人格が出てくる。
そうなると、どうしようもできない。介護に関する話をすると、その怒りの人格が出てきて、なかなかそういったことを進めることが出来なかったのだ。
その怒りはあっている時だけでなく、電話でもあり、1日50~60回かかってくることもあった。だから、母からの電話は取らないようにしたりしていたけど、週に3回の訪問だけは続けていたのだ。
でも、僕の精神状態も正常ではいられなくなり、精神科に通うようになったのが、父が入院して、母のところに通うようになってから3か月後ぐらいだった。
そういう生活をその後半年ぐらい続けた後、僕自身が突然母の家に訪問中に脳梗塞を発症、事前にその兆候があったため、念のため来ていた妻が救急車を手配してすぐに搬送されたのだ。その経過は、別のページで、脳梗塞体験記として記録している
MRI検査以上なしから3日後の脳梗塞の予兆から発生、救急搬送で入院から退院までの経緯 MRIで検査OK、が結果的に3日後に脳梗塞発症! 4月14日 脳ドッグ受診 脳は異常なし 脳ドッグ受診。脳は問題なしだが、頸動脈に小さ …
結果的にそれほど重度な脳梗塞ではなかったので、初日だけICUに入り、その後は一般病棟で、10日ほどの入院後に退院した。
当然、僕の入院中は母の訪問はできないので、僕の代わりに妻が母のところへ行ってくれるようになった。
そして、退院後も僕はしばらくは西洋が必要だったので、妻が母のところに週2回は通うようになってくれた。
妻は、僕が通うよりも自分が通った方がうまくいきそうだ、ということで、包括センターの担当者といろいろと相談しながら、母の介護認定の取得、そして、その後、デイケアーに通わせるようになった、というようにすべてがうまくいくようになったのだ。
僕にはできなかった母の介護が妻はなったらできた
実際には、脳梗塞での僕の入院は10日ほどだったが、母には、半年以上たった今でもリハビリで僕は入院していることになっている。
だから僕は、まったく母のところへは行っていなかった。唯一、先日、やっと病院から外出できるようになったから、ということで、一度だけ会って、食事をした。が、その後はまた入院していることになっている。
そういったなか、母の介護申請が通り介護認定された。そして、それを機にケアマネージャーを付けてもらい、デイケアーが出来るように妻がいろいろと調整してくれた。
その結果、まずは週に1回、デイケアに生かせるようになった。といっても、母本人には、デイケアではなく、ちょっとしたお手伝い、ということで話を持っていったようだ。
そのデイケアー施設は責任者を含め、スタッフがすべて男性のところである。
最初に行ったときに、普段ほとんどふろにも入っていなかった母を風呂に入れさせるために、わざと母に水をかけて濡らしたりして、風呂に強制的に入れさせたとのこと。でも、風呂に入ったことは、母にとっては気持ちよかったことらしい。本人は妻にはそういわないが、スタッフの人には気持ちよかったと言っていたようだ。
その後、そのデイケアー施設の責任者の方と相談しながら、デイケアーに行く日を2日に増やし、現在は、週に3日、デイケアーに行くようになっている。
母本人は、妻にはそれに対してあまり話をしないようだが、デイケア―施設からくるお便りみたいなものには、母が食事の支度をしたり、歌を歌ったりしている写真が載っていて、少し、びっくりした。
こうして母が週に3日はデイケアに行ってくれるようにもなったので、そろそろ僕は退院して、妻と一緒に母ンおところへ行くようにすることを考えているところだ。
親の介護は血縁者じゃない方が良いのかもしれない
こうして、僕が出来なかった母の介護認定取得、デイケアー施設へ通う、ということを妻はしっかりとやってくれた。
妻が、知り合いなどから聞いたことからも、親の介護は、血縁者よりも嫁とかの血縁ではない人間が行った方が、うまくいく場合も結構あるようだ。
例えば、息子の僕だと、母はある意味では甘えがあり、好きなことをして、自分の嫌なことは拒否するけど、妻に対しては少し違うのかもしれない。
だから、そういう意味では、甘えの出る血縁者よりも、そうではない人間が介護をした方が、うまくいく場合がある、ということである。
また、今回通うようになったデイケア―の施設の責任者の方、またスタッフの方々がすべて男性だった、というのもよかったのかもしれない。
最初に風呂に入れる時などは、かなり強引に入れたようで、結果的にそれが良かったようである。
親の介護で、親がその介護を拒否して悩んでいる方は、少なくないのではないだろうか。
この話が、そういった方の参考に、少しでもなってくれれば幸いである。