
11年前の今日、僕は愛犬を抱いて、大きな揺れに耐えていたー311 東日本大震災の記憶
あれからもう11年も経過したんだ。
あの東日本大震災、太平洋沿岸部を襲った大津波が起きた日から。
僕らのエリアでは、それほど大きな被害は出なかった。
せいぜい、ブロック塀が倒れている、ぐらいだっただろうか。
でも、車で30分ほどの東京湾沿いの埋め立て地にあった、実家の方では、地面の液状化の被害で家が傾いたりしてしまった。
それでも、津波に襲われた東北から千葉の太平洋沿岸部に比べれば、はるかにましな方だった。
そんなましな方にいた僕たちでさえ、あの大きな揺れは、今でも忘れられない。
僕は、愛犬を抱っこしながらパソコン仕事をしていたが、大きな揺れにびっくりした愛犬を抱いたまま立ち上がり、近くに会った台の上にあるファックスが落ちそうだったので、それを抑えながら、立っているのが精いっぱいだった。
あんな体験は生まれて初めてだった。
それでも、まだとてもましな方だというのが、後でわかった。
あの大津波の映像は今でも頭に焼き付いている
その後も、大きな余震が何度も続いたが、それでも家の方には何も被害はなく、とりあえず、普通に生活することには一時的な停電を除いては、問題なかった。
でも、あのテレビに映し出された、東北地方も大津波に町が襲われていく映像、あれは今でも頭に焼き付いている。
こんなことが現実に起こるのか、というように。
あんな自然災害が、実際に起きていることが信じられなかった。
同じような経験は、もっと前の阪神・淡路大震災の時にもあった。
それは1995年の1月、その時僕は、仕事でヨーロッパのルクセンブルグというところに長期出張していた。
現地でも、その被害の状況がテレビの映像で流れて、高速道路が倒れている映像を日本から離れたルクセンブルグで見たのだ。
その時も、その衝撃は、凄かった。
その被害も甚大なものだったが、東日本大震災はそれを上回っていたのだろう。
そして、何よりも、地震そのものも大きく被害も大きかったが、あの大津波に飲み込まれていく街並みの映像は、本当にショックだった。
膨大な数の、尊い命が奪われ、未だに行方の分からない人がたくさんいるのが事実だ。
東日本大震災の後も、大雨の被害、台風の被害など、大きな自然災害が発生している。
自然というのは普段はとても素晴らしいものだと思っていたが、こんな恐ろしい面もあるのか、この時代でまだそんな自然災害だけは、人間は止めること、防ぐことが出来ないのか、という自然の恐ろしさを痛感させられる。
東日本だ震災では、地震、津波、そしてさらには原子力の恐ろしさも
そんな自然災害の恐ろしさを、東日本大震災は見せつけただけでなく、人間が作り出した原子力発電所の危うさも、痛感させられることになった。
原子力発電所は、普段はCO2を排出しない、クリーンなエネルギー源として増えてきたが、いざトラブルが発生すると、人間では制御しきれない危うさのあるものだということも、教えられた。
CO2は、超長期的な視点で自然、生物、地球を汚染してくる。
しかし、核物質は、もし漏れ出したら、すぐにその影響は計り知れないほど短期的に大きく広がってしまう。
この原発事故が、世界の原子力依存社会を変革させることにもなった。
そして、11年が経過した今でも、その原発問題は、まだまだ続いていく。
汚染水の海洋排出の問題も取りざたされている。
核廃棄物の処理もしなければならない。
でも、その受け入れ先が決まらない。
原子力が、まだまだ人間の手に負えるものではない、ということがわかってしまったのだ。
コントロールさえできれば、原子力は、クリーンなエネルギー源として大きな力となるはずだった。
でも、この事故で、一度トラブルがあれば、大変なことになる、ということがわかってしまった。
原子力発電所に関しては、今後も議論が続いていくことだろう。
個人的には、商用の原子力発電所は全て閉鎖すべきだと思う。
でも、原子力発電に関しては、実験炉として続けていくべきだと思う。
その研究は、今後、原子力発電所の廃炉を進めるうえでも必要ではないかと思うから。
南海トラフ巨大地震、いつ来るのであろうか
少し前、テレビで日本沈没のドラマをやっていた。映画はだいぶ前に2度ほどやっていた。
そのころは、日本沈没何で、本当のSFの世界だと思っていた。
でも、今は、必ずしもSFの世界とは言い切れないような・・・。
今、地震で最も関心を呼んでいるのは、南海トラフ地震だろう。
3月11日の今日も、それに関してテレビでやっていた。
南海トラフ地震、これは東日本大震災以上の被害を西日本を中心に引き起こす可能性があると言われている。
そんな巨大地震が起こる可能性が高いと言われているけど、いつ起こるかは今の技術ではわからない。
明日起きても不思議ではない。
あの東日本大震災を経験して、少しは、地震に対する備えは、各家庭でも、意識も含めて高まっているかもしれない。
それでも、もし実際に南海トラフ巨大地震が起きたら、甚大な被害が出ることは間違いないだろう。
それを防ぐために、また少しでも被害を減らすために、人間は何を出来るのだろうか。
東日本大震災の大津波も想定外と言われた。
今後は、想定外を想定しなければならない。
自然災害、そして、核燃料というのは、本当に恐ろしい。
人間の無力さを感じざるを得ない。
2022年3月11日、あの日から11年後の今日、改めてそう感じる。
今は、ウクライナへのロシアの侵攻で、ないとは思うが、核がつかわれないことを祈りたい。