
タイから輸入のやせ薬で死亡した人も
ヤフーニュースを見ていたら、「タイ製「やせ薬」で健康被害 国内で3人死亡」という記事が目に留まった。
静岡県に在住の女性(40代)が、2018年8月頃まで1年以上にわたり、インターネットを利用してタイから「やせ薬」を個人輸入して使用していたようだ。しかし、この女性は、9月上旬ぐらいから心身の異常(動悸・ふらつき・手足の麻痺など)を感じ、入院したとのこと。
この女性が使用していた「やせ薬」は「ヤンヒーホスピタルダイエット」というものらしい。
タイから個人輸入される「やせ薬」には、この「ホスピタルダイエット」やほかにも「MDクリニックダイエット」という名前のものがあるらしい。これらは、当然ながら未承認の薬である。上の記事によると、こういったタイから輸入した「やせ薬」での健康被害は、全国で21例あるそうだ。
21例というのが多いのか、少ないのか、わからないが、その中での死亡例が3件あるとのことである。けっこう深刻な被害を被る可能性があるということだ。
この薬を飲めば絶対痩せる、というような謳い文句を見ると、そんなはずないよな、と思いながらも、ダメもとで試してみようか、と思いたくなるのは、ダイエットに努力する人間なら、時にはあるのではないだろうか。
その気持ちは僕もわかるような気がする。でも、こういった記事を見ると、それがいかいリスクの高いことなのかを改めて、思い出させてくれる。
ということで、この輸入やせ薬について、もう少し調べてみると、けっこう前からすでに注意喚起がされていたことがわかった。
■スポンサーリンク「タイ製やせ薬の個人輸入への注意を呼び掛け」はすでに7年前から行われていた
タイ製のやせ薬については、すでに平成23年7月7日付で、厚生労働省から注意喚起が行われていたようなのである。
そこにはすでに、「MDクリニックダイエット」、「ホスピタルダイエット」という名称も出ていたのであった。
上のリンク先の資料は、報道関係者各位宛に出されているようなので、当時もこういった報道があったのかもしれない。が、僕の記憶にはないのだが。
ということは、前述のタイから個人輸入されたやせ薬による健康被害の21例というのは、その頃からの通算ということになるのだろうか。
であれば、決して多いとは言えないのかもしれない。しかし、現実的にこういった健康被害があり、しかも死亡例が3件もあるということは、かなり重大な問題である。
現実問題として、こういった注意喚起を数年にわたって常時徹底するのは、難しいのかもしれない。
最初に挙げた静岡県の女性の例のように、実際に被害が発生すると、改めて注意喚起がされる、というようなことにならざるを得ないのかもしれない。
しかし、今はまさにダイエットブームである。
こういったやせ薬が個人で輸入することについては、規制もなく、誰でも購入出来てしまうという現実もある以上は、なんらかの対策、定期的な注意喚起を行う必要があるのではないだろうか。
こういった記事を観ないかったダイエット―の中には、またこのやせ薬をタイから個人輸入する人がいるだろう。
そうなうと、またそのうち同じような記事が掲載されることになる、最悪の場合、死亡事故になる可能性も高い確率で可能性がある、ということだ。
厚生労働省には、ぜひ、こういった注意喚起を出来るだけ多くの人の目に触れるように、一時的ではなく、定期的に行ってもらいたい。
▼「ホスピタルダイエット」などと称されるタイ製の向精神薬等を含有する無承認無許可医薬品による健康被害事例について
■スポンサーリンク楽なダイエットはない、と思った方がいいのではないだろうか
もしかしたら、「やせ薬」と呼ばれるものの中には、効果があるものもあるのかもしれない。でも、もしそういった効果がある場合、体に対して何らかの影響を及ぼしているということになる。ということは、体に悪影響を与える副作用ということも十分に考えられるのである。
だからこそ、とても効果があるという薬も、承認されるまでに時間がかかるのである。効果があるならなんでもっと早く承認されないんだろう、なんて思いがちだが、強い効果があれば、その副作用も強いという可能性は十分にあるのだろう。
したがって、こういった未承認の薬を一般の人が使用するというのは、非常にリスクが高い、ということをダイエットをする人間として自覚するとともに、多くの人に心にとめておいてほしいと思う。
僕も、本格的に体重を落とせた時期には「やせ薬」を使っていた。
「ナイシトールZ」である。
「ナイシトールZ」は小林製薬という日本の製薬会社が販売しているので、効果は別にして、健康被害などについては全く疑いなど持たなかった。
で、実際に使ったら、効果を感じたので、本格的なダイエット期間中は継続して使用したのであった。
でも、「ナイシトールZ」を使用するだけで痩せるとは思っていない。僕の場合は、週休3日ダイエットの中で、この期間は低GIダイエット、あるいは低糖質ダイエットを週に4日は確実に行うことが主体であり、その補助として「ナイシトールZ」を利用したのである。
ただ「ナイシトールZ」を飲むだけで何もしなかったら、あの期間で15㎏の減量は出来なかったであろう。
上に書いたような未承認のやさ薬を使用するのは、もってのほかだと思うが、たとえ承認されているやせ薬でも、それだけに頼ってはいけないと思う。
これを飲むだけで痩せられる、なんてことは決してない、と思うようにしている。
もしかしたら、世の中にはそんな薬もあるかもしれないし、実際にそういう実績のある人もいるのかもしれない。
でも、そんなことは信じない方がいいと思う。例え承認されているやせ薬でも、あくまでも補助として使用する、という考え方が良いと思っている。
つまり、本格的に体重をある期間で落とそうと思ったら、決して楽には出来ない、と思うべきだ、と思うのである。
食事を制限する、あるいは徹底的に運動をする、そのどちらか2つしかない、と思う。どちらもけっこうな努力が必要であり、決して楽ではないのだ。
楽に、早く体重を落としたい、という気持ちは十分にわかるけど、決して、未承認の「やせ薬」に頼ることがないようにしてほしいと思う。というか、絶対に使わないようにすべきだと思うのである。
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