介護サービスは介護認定を受けないと利用できない。本人に拒否されたら何もできないのが日本の現状

親の介護は子供の責任、とは言え

人間誰でも年を取る。年を取れば、どこかしら体は確実に衰える。頭も衰える。自分ではできなくなることもある。もちろん、いつまでも元気に動ける人もいるだろう。年をとっても、いつまでも自分のことは何でも自分でできる。それが理想的だし、自分もそうなりたい。自分のため、でもあるのはもちろん、子供たちのためにも。

親に何らかの介護が必要になってきたとき、子供がいれば、その子供が介護をするのが子供としての責任、なのだろう。介護と言っても、いろいろな段階がある。頭がぼける。歩けなくなる。トイレに行けなくなる。寝たきりになる。などなど。でも、そんな誰が見ても介護の状態ではなくても、介護に近いことをする必要がある場合もある。介護認定で言う、要介護、要支援まではいかなくても、放っておけない場合もある。実際、自分がそうだと思っている。

現在の日本では、介護に関しても海保保険を使った公的な支援も受けるシステムはある。しかし、その支援を受けるためには介護認定を受けることが必須条件だ。したがって、介護認定を受けない介護が必要な人は、そういった公的な支援を受けることができない。その窓口となる地域の包括センターへ相談しても、まずは介護認定を受けてもらうことが必要とのこと。でも、その介護認定を受けるためには、医師の診断が必要である。したがって、介護認定を受けることを拒否される、医師の診断を受けることを拒否されるとほぼ何も支援を受けられないことになるのが今の日本である。

そんな場合、その親を介護、あるいは介護まで至らない介護未満の状態でも、何らかの親の世話をしなければならない子供も少なくないだろう。自分もそのひとりだから。子供とはいっても、こっちもすでに60代。日本人が長い気になった文、親の介護が必要になる年齢も高齢化している。親が介護、あるいは介護未満になるのが一般的には、だいたい70代後半から80代から90代だろう。もっと早い、あるいは100歳でも介護が必要ない人もいるかもしれないが。でも一般的には、50代、60代ぐらいで親がいる人は、親の介護の心配の必要がある人が出てくるだろう。

つまり現在の日本では、介護をする人も、高齢者なのである。まぁ、高齢かどうかは別にして、親の介護、介護未満でさえ、とても大変な場合がある。場合によっては、それによって、介護する側の立場の子供の心身が疲弊する場合もある。そういう例は少ないかもしれないけど、確実にそういう人はいるだろう。自分がそうだから。

介護保険で介護サービスを使えばいいだろう、と言うけれど

子供が親の介護で苦労しないために、介護保険があり、介護サービスがある。でもその介護サービスを使うには、親が介護認定を受けてくれなければならない。介護認定を受けるためには必ず医師の診断、それによる意見書のようなものが必要である。したがって、どれが出来ない場合、つまり親が強硬に介護認定を受けることを拒否する場合は、介護サービスも受けられないのだ。

包括センターでは、介護認定のため、と言わずに、とにかく何らかの形、例えば健康診断というような形でも病院に行ってくれれば何とかしてくれる、と言ってくれる。でも、その病院へ行くことも拒否されたら、ほとんど何もできない。できることは、そういった人向けの地域の支援チームのお世話になることである。週に1~2回訪問してもらい、介護認定を受けるように手助けをしてくれる。僕らもそれを利用させてもらった。でも、その起源は3か月、でも訪問回数を減らしてもう3か月延長してくれたとのことで、それでも6か月でその支援は打ち切りとなってしまった。

昨年7月に父が入院してから次の転院先での久しぶりの父との面会までの2か月間は自分の人生でも最悪の期間だった。二重人格のような突然怒り狂う、1日に数十回の怒りの電話がかかってくる、などなど。でも、、9月の父との面会以降、それが全くなくなった。そして、年が明け、2月になった現在も続いている。だから、今は何とかなっている。そのあたりの経緯はすでに忘備録として記録している。

.とりあえず、今は平穏な状態が続いているので、前記支援サービスが打ち切られても何とかなっている。しかし、今後どうするか、地域の包括センターの担当者の方もまた相談に乗ってくれた。

結論としては、やっぱり介護認定を受けてもらう、そのために、どんな形でもいいから病院に連れて行ってほしい、そうすれば包括センターの方で何とかできから、ということである。普通は、介護認定を受けてもらう、そのために病院へ行ってもらう。というのはスムーズにいくことがおそらくは普通なのだろう。80代半ばで、病院へ行っていない、かかりつけ医がない高齢者なんて、あんまりいないのだろう。

日本では本人に拒否されたら、何の介護サービスも受けられない

でも、うちの親は4年ほど前に、近くのかかりつけ医とけんかして以降、まったく病院へ行っていない。いや、父の付き添いでは病院に行っている。自分の健康診断、検査、診断などではまったっく言っていないのだ。その父が入院してからの2か月間の大変だった時期、何度か病院へ行こうという話をしたが、そのたびに怒り狂ってそうしようもできなかった。その突然怒り出す状態が今はない。だけど、当時のことがよみがえり、なかなか病院へ行こうという話を切り出せないのが、現状である。また、あの状態になったらどうしようというトラウマがあるから。

それでも、年齢は確実に進んでいく。親も自分も。いつまた、あの苦痛の日々がくるか襲ってくるかわからない。だから、なんとか、病院へ連れていき、介護認定を受けられるようにしようという決意だけはあるのだが・・・。いつ自分が介護を受ける側になるとも限らない年齢になっていくから。そうなったら僕は、進んで看護認定を受け、積極的に介護サービスを利用したい。自分で賄える費用の範囲で。

子供達には自分の介護で苦労はさせたくはないから。

介護保険は強制的に徴収されるのに、なんで、誰もが自由に介護サービスを受けられないのだろうか。もしかしたら、僕みたいな状態の人は、例外的な、ごく一部なのかもしれない。でも、そういう人たちこそ、何らかの支援が必要なのだと思う。僕も一時は、頭も体も、おかしくなりそうだった。それを救ってくれたのは、一番の助けは妻だった。まぁ、かみさんの助けは別格そて、それとは別に助けになったものがある。それは介護の苦労に関連した本であったり、また精神科での診療、薬、そしてカウンセリングであった。それについては、別に書いておこうと思う。忘備録として。