
親が歩けなくなったきたので・・・
我々50代ぐらいの人間は、そのうち介護されることを考えないといけない。のだが、現実的にはまだまだ介護をする側にいる人が少なくないのではないだろうか。
50代と言えば、親は70代から80代ぐらいが一般的だと思う。となると、自分の介護というよりも、親の介護の心配をしなければいけない人も多いのではないだろうか。
僕もその一人になってきたようだ。
両親とも80代、父親はその後半である。3年ほど前までは、まぁまぁ元気で、足が痛いといいながらも、車の運転もそれほど危なっかしくなく運転していた。
しかし、3年前の春先に、突然具合が悪くなり入院、膠原病とのことだった。入院は2か月ほど。
両親は父と母の二人で暮らしているのだが、父親が入院している間は当然母親一人となったのだが、ほぼ毎日のように病院へ行っていた。病院には歩きと電車とバスで1時間近くかかるのだが・・・。
2か月ほどで退院は出来たものの、父は入院前に比べてすっかり弱弱しくなってしまった。入院前は普通に車も運転していたが、退院した後は、とても車の運転をさせられるような感じではなかった。
結局、その後車を運転することはなく、免許は返納することになった。
その入院前から膝が痛いといつも言っていたのだが、入院後、次第にその症状が悪化したようで、最近は、家の中で玄関まで行くのも辛い、というような状況にまでなってしまった。
少し前から、買い物などに行ったときは車椅子を使うようになり、現在は車椅子を使えないところへの外出は拒むようになってきた。
うちには娘がギランバレー症候群になった時に購入した折りたため式の車椅子があるので、それを利用したり、イオンなどでは、車椅子が入り口に置いたあるのでそれを利用したりしている。
と、こんな状態なので、僕らも週に1回は両親の家へ行くようにしている。
母親はまだ自分でそこそこは歩けるのだが、それでも80代半ばになっている。
そんなこともあり、父親はもちろんだが、母親も含めて、もっと楽に生活できるように、また僕らも楽に世話を出来るようにするにはどうすればいいのか、と考えたのである。
介護の相談は介護される人の居住地域の「地域包括支援センター」へ
介護について相談するのは役所なのかと思っていたが、窓口としては各地域にある地域包括支援センターというところなのであった。
地域包括支援センター、今回調べて初めてその存在を知ったのであるが、一般的に介護に関する相談は、ここへ行くらしい。
この地域包括支援センターは、市町村などの自治体が設置主体となり、保健師・社会福祉士・主任介護支援専門員などの介護に関するスペシャリストが、介護・医療・保健・福祉などの側面から高齢者を支える「総合相談窓口」となっているところなのだ。
この地域包括支援センターは全ての保険者が使用できるように各自治体には必ずあり、その数は全国でなんと、4,328カ所、ブランチ・サブセンターを合わせると7,072カ所もあるとのことである。(2018年9月時点)
相談してくれる担当の地域包括支援センターは、介護の対象となる人が住んでいる地域を担当する地域包括支援センターとなる。ただし、相談する人は介護をする立場にある人なので、その地域に住んでいる人以外でも問題ない。
ということで、介護に関して初めて何か相談するときには、地域包括支援センターにまずは電話してみることになるのだ。
介護される方が自ら、介護を希望しているのであれば一緒に、または本人が直接相談した方が良いのかもしれないが、必ずしもそうではない場合もあるだろう。うちの場合もそうではないケースであった。
従って、まずは介護をする立場の人が、この地域包括支援センターへ相談に行くことになる。
電話で相談日時を予約して、実際に相談に行くと社会福祉士の方が丁寧に相談に乗ってくれた。
そして、介護サービスを受けるためには、まず介護される方が要介護認定を受ける必要があることが分かった。
介護サービスを受けるには「要介護認定」を受けることが必須
要介護認定とは、介護される人がどの程度の介護が必要なのかをランク付けすることである。
介護に必要度によって、要介護が区分されていて、何らかの介護が必要な場合は、要支援1~2、要介護1~5までの要支援2つ、要介護が5つと、7つのランクに分けられている。
それぞれの区分での介護される人の状態はどのようなものなのか?と思って調べてみた。静岡市の資料が分かりやすかったので、参考にさせてもらった。
要支援1
- 居室の掃除や身の回りの世話の一部に何らかの介助(見守りや手助け)を必要とする。
- 立ち上がりや片足での立位保持などの複雑な動作に何らかの支えを必要とすることがある。
- 排泄や食事はほとんど自分ひとりでできる。
要支援2
- 見だしなみや居室の掃除などの身の回りの世話に何らかの介助(見守りや手助け)を必要とする。
- 立ち上がりや片足での立位保持などの複雑な動作に何らかの支えを必要とする。
- 歩行や両足での立位保持などの移動の動作に何らかの支えを必要とすることがある。
- 排泄や食事はほとんど自分ひとりでできる。
要介護1
1~4は、要支援2に同じ。※
5.問題行動や理解低下がみられることがある。
要介護2
- 見だしなみや居室の掃除などの身の回りの世話の全般に何らかの介助(見守りや手助け)を必要と
- する。
- 立ち上がりや片足での立位保持などの複雑な動作に何らかの支えを必要とする。
- 歩行や両足での立位保持などの移動の動作に何らかの支えを必要とする。
- 排泄や食事に何らかの介助(見守りや手助け)を必要とすることがある。
- 問題行動や理解低下がみられることがある。
要介護3
- 見だしなみや居室の掃除などの身の回りの世話が自分ひとりでできない。
- 立ち上がりや片足での立位保持などの複雑な動作が自分ひとりでできない。
- 歩行や両足での立位保持などの移動の動作が自分でできないことがある。
- 排泄が自分ひとりでできない。
- いくつかの問題行動や全般的な理解の低下がみられることがある。
要介護4
- 見だしなみや居室の掃除などの身の回りの世話がほとんどできない。
- 立ち上がりや片足での立位保持などの複雑な動作がほとんどできない。
- 歩行や両足での立位保持などの移動の動作が自分ひとりではできない。
- 排泄がほとんどできない。
- 多くの問題行動や全般的な理解の低下がみられることがある。
要介護5
- 見だしなみや居室の掃除などの身の回りの世話がほとんどできない。
- 立ち上がりや片足での立位保持などの複雑な動作がほとんどできない。
- 歩行や両足での立位保持などの移動の動作がほとんどできない。
- 排泄や食事がほとんどできない。
- 多くの問題行動や全般的な理解の低下がみられることがある。
これを見る限りでは、まだうちの場合は、父親が要支援1か2に該当するかな、という段階かもしれない。母親はまだ非該当だろうと思われる。
ということは、まだまだ介護と言ってもいい方なのだろう。実際に、本人はどちらかというと介護に関しては否定的である。
僕らも、訪問介護とかデイケア―が必要だとは思っていないのだけど、車椅子などの歩行補助となるものは必要だと感じている。
こういった介護アイテムのレンタルや購入も、介護サービスの対象となっていると思われるので、とりあえず、介護認定は受けておいてほしいと思っている。
また、父親は80代後半、母親にしても80代半ばになるので、何かのアクシデントで介護サービスが必要になるかもしれない。その時は改めて介護認定を受けることになるとは覆うのだけれど、まずは現在の状態で受けられるサービスを確認しておきたいのである。実際に受けるかどうかは別にしても。
「要介護認定」を受けるには
ということで介護認定を受けてもらおうと思っているのであるが、ではその介護認定を受けるにはどうしたらよいのか?
これは直接市町村役場へ本人または家族が申請することもできるようだが、前記の地域包括支援センターでも代行してくれるようなので、すでに相談もしているので、地域包括支援センターを通して行う予定である。
申請に際しては、次の書類が必要とのこと。
- 介護保険要介護(要支援)認定申請書
- 主治医の意見書
まずはこの申請をすることが必要になるようだ。
実際には、今後、現在相談している地域包括支援センターの社会福祉士の方の指示に従ってやっていこうと思っている。
実際に認定されるのかもわからないが、自分たちの将来のことでもあるので、これを機会に、これからもっと介護について、調べ、勉強していきたいと思う。
介護保険も払っているのだから、利用できるサービスは利用した方がいいだろうからね。
ということで、まだまだ介護と言える段階ではないかもしれないけれど、少しづつ介護についての知識を身に付けていきたいと思う。